ヒブ(Hib)ワクチンの説明

インフルエンザ菌b型(Hib)感染症はどんな病気?

Hibは、飛まつ感染によって起こります。鼻咽腔で増殖しますが、ほとんどが無症状保菌者となり症状は起こりません。
Hibワクチンが導入される前の調査では、0~15歳までのインフルエンザ菌の保菌率は17%、16~30歳で5.1%、31歳以上で3.9%と報告されています。
一部のヒトでは鼻咽腔で増殖したHibが血中に入り込み、髄膜炎、敗血症、喉頭蓋炎、肺炎、関節炎、蜂巣炎、骨髄炎等の侵襲性感染症を起こす場合があります。
また、Hib髄膜炎は化学療法を行っても予後不良になる場合が多く、致死率5%、てんかん、難聴、発育障害等の後遺症が25%に残ります。
初期症状は発熱、嘔吐、けいれん等で急性呼吸器感染症や他の疾病と類似しているため、早期発見が難しい疾病です。

予防接種の効果

Hibワクチンは、インフルエンザ菌b型による感染症、特に髄膜炎、敗血症、喉頭蓋炎、肺炎、関節炎、蜂巣炎、骨髄炎等を予防するワクチンで、インフルエンザ菌b型から精製した凍結乾燥製剤です。
Hibワクチンは、ワクチン接種緊急促進事業により、平成25年4月に定期予防接種に導入されて以降、さらに接種が拡大し、Hib髄膜炎罹患率は激減しました。
Hib感染症のピークの年齢を考慮し、生後2か月から接種できますので早めに受けましょう。

Hibワクチンの副反応

局所反応として、発赤、腫脹、硬結、疼痛、全身反応として、発熱、不機嫌、異常号泣、食欲不振、嘔吐、下痢、不眠、傾民等が認められます。
副反応のほとんどは、接種後2日までに発現して、その後3日以内には処置を必要としなくなりました。また、複数回の接種においても、副反応の発現率が上昇することはありません。

接種回数 (接種開始年齢により接種回数が異なります)

生後2か月~7か月未満

初回3回(4~8週間の間隔)追加1回(初回終了7~13か月後)計4回

生後7か月~12か月未満

初回2回(4~8週間の間隔)追加1回(初回終了7~13か月後)計3回

1歳以上5歳未満

計1回

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